不登校小1息子が発達検査(WISC-Ⅴ)を民間施設で受けた話
我が家の発達検査受験の経緯
小1息子の不登校
小1の新学期、息子が本格的な不登校となり、様子から早期の学校復帰は難しいと感じていました。
このまま家族以外の人間と接点がない生活は心配でしたので、息子にとって落ち着ける居場所探しを始めていました。
第一に考えたのはフリースクールですが、あいにく家の近所に気軽に通える場所はなく、フリースクール探しと並行して、相談の窓口も探していました。
1学期終わりからSCさんと何回か面談してとても良いカウンセラーだったのですが、面談はやめてしまいました。
私はカウンセリンクが苦手で、カウンセラーの方にさえ気を使ってしまうんですよね。
制限時間内で話をまとめるのも気にしますし。
私の息子の観察力や対応をほめてくれましたが、それはそれでとても気になりました。
お母様、よくそんな細かいところまで覚えてらっしゃいますね。
ほんとに素晴らしいです!!!
学校へ行くのが徐々に心理的、肉体的負担となっていき…SC相談は遠のいていきました。
職業訓練に追われ、放課後登校も始めたし。
週1でさえ日中に学校に行く時間を確保するのは大変。
わたしにはスクールカウンセラーのシステムが合わなかった。
民間施設でのWISC検査受験を決意
たまたまムスメの通っているYMCAで発達支援事業をやっており、発達相談の上、(WISC-V)検査もできるということがわかったので受けることにしました。
自分の子どもの能力の相対的な強みと弱みがどこにあるかを調べることは、本人の学習努力と学力の伸びを判断する上で有益な情報だと思います。
自宅学習を進めていく上でも、どうすればより効果的に楽しく学ぶことができるか行き詰っていたので一刻も早く知りたかったのです。
発達検査が身近な場所で気軽に受けられるのはラッキーでした。
民間施設ですのでもちろん検査は自己負担でした。
クリニックだと数か月待ちで予約金が発生しますが、でそれと比べたら割安でした。
ただし、ドクターによる検査ではないので診断名はつきません。
私は診断の早さを最優先し、YMCAに即予約を入れました。
およそ2週間後に初回面談で早かったです。
発達障害等の診断をもらい、支援や補助を積極的に受けたいという意向があるご家庭は、クリニック受診がベストでしょう。
教育相談と発達(WISC-V)検査の実施
初回面談
まず初回面談(60分)で心理士さんに息子の困り事を中心に話しました。
担当の特別支援教育士さんはサバサバした人で、質問されたら答えますけどというスタンスでした。
〇〇小学校は知的障害(学習障害)の診断がないと支援級は入れないと思いますよ。
今パンパンですから。
まんたろうくん(息子)は勉強面は問題なさそうなので難しいかもしれませんね。
ただし、普通学級でも配慮は多少してもらえるものだという話も聞き、少し安心しました。
発達検査(WISC-V)当日
1時間以上はかかると説明されたのですが、早く解き終わったようでたったの20分で出てきました。
あまりにも早すぎたので、簡易検査だったのかなと思ってしまいました。
特総センターへ教育相談するべきか悩んでいることも伝えました。
えっ、、楽しかったって…。
一体どんな検査だったのかしら。
検査結果が出るのは2週間後。
やはり気になるもので、ソワソワして過ごしました。
発達(WISC-V)検査の検査結果
FSIQ | 107 |
言語理解指標 | 103 |
視空間指標 | 97 |
流動性推理指標 | 106 |
ワーキングメモリー指標 | 115 |
処理速度指標 | 106 |
特段低い数値はなく、視空間指標以外は100以上だったのでほっとしました。
気になっていた指標間の差(上位指標と下位指標の差)も40ぐらい出てしまうのかなと思っていましたが、18という絶妙な差で逆に戸惑いました。
4指標の得点差が大きいことを意味します。
具体的には、どの指標の得点差が大きいかという基準は、年齢や検査の種類によって異なりますが、一般的には、15ポイント以上の差があるとディスクレパンシーがあると判断されます。
ワーキングメモリ凸ですが、このタイプは一を聞いて十を知るタイプですね!!!
力の入れどころがわからなくてエネルギー疲弊してしまう傾向がみられます。
先の見落としが立たないと不安になるので、ゴールはわかりやすく最初に伝えることが大切かもしれません。
なるほど、そういうことで心のタンクが枯渇し、学校へ行けなくなってしまったのも理解が深まりました。
せっかくの貴重な機会。
事前に調べ、指標についてある程度理解したつもりですが、質問がすんなりと出てきませんでした。
まぁ、気になることや質問がありましたらメールでも構いませんので連絡くださいね!
相対的に1番高い指標はワーキングメモリ 息子の結果はレアケース??
帰ってからも指標についてググる日々が続き…。
なんと息子が受けたWISC-Vは、昨年の2022年2月に出た最新のバージョンの検査だったことがわかりました。
WISCは何年かに1回バージョンが変わります。
これは知的能力はだんだん上昇しているので(フリン効果)、同じ検査を使い続けると数値が上がってしまうために修正が必要なのです。
IQはその年齢の平均が100になるように作られていますが、だんだん平均が100以上になっていくのです。
巷に出回っている情報はWISC-Ⅳに関してが多く、よりモヤモヤしました。
1番高い指標がワーキングメモリーのケースはレアのようで、困り事としての情報は少ないのです。
一般的にIQが高くて頭が良いって認識のようでポジティブな情報ばかりでした。
私もそう思ってましたけどね。
良いことばかりではないんですよ。
あくまでも息子の指標の中で相対的にワーキングメモリーが高い。
最近はギフテッドという言葉が広まり着目されてますが、IQ130以上が基準なのでそれともまた違います
マルチタスクのデメリット 長期的には脳に悪影響をもたらす
わたしは元々マルチタスクに対して良いイメージを持っていませんでした。
わたしの前職は損保事務。
電話を受けながら、申込書や見積書をつくって社内システムも確認してというトリプルタスクをしないと仕事が回らない業務スタイルでした。
脳疲労が半端なく、自律神経が崩れていったのも退職した理由のひとつでした。
近年、マルチタスクは生産性の低下につながるという意見もあがっているようです。
マルチタスクを同時に進めることで、切替や作業内容の再確認といった時間ロスが増えるのは、マルチタスクのデメリットといえるでしょう。
この辺については、専門家に質問する機会があったら教えてほしいです。
息子はマルチタスクが得意というより、マルチタスクをしていないと落ち着かない、暇だと感じているように見えました。
視空間指標 < ワーキングメモリー指標 息子は聴覚優位だった
わたしは息子はずっと視覚優位だと思っていました。
デジタルに強く、デジタル製品の操作は一発で覚えるし、動体視力がおそろしいほど良く、虫にすぐ気づくので虫取り名人。
対して私がガミガミ言っても反応がないことが多いので、耳に入っていないのではと感じることが多く、重要なことは視覚で訴えるようにしていました。
それはただの中間反抗期だったのかもしれません。
困り事だった大勢の前で反応がなく、固まっているのは特性によるパニックでしょうか。
視空間指標が低いと漢字が苦手であるという情報を得たので、今後の学習進度が心配になりました。
息子は絵が大好きで、暇さえあれば図鑑やアニメをトレースしています。
漢字学習もカタカナよりは食いつきがよく、パーツ分解(部首)を発見するのが楽しいようです。
その成果もあってか今のところ漢字学習は問題ないどころか先取りしています。
つらつらとかきましたが
必ずしもWISC検査の診断結果が全てではないということがわかったので、自分の中でも参考程度にとどめています。
学校への発達検査結果の報告
学校はWISC検査より特総センターの判定が重要なようで、一応担任の先生にWISC検査結果をお渡ししましたがやんわりとスルーされました。
ちょうど提出したタイミングが次年度へ向けての通級の申請期限だったようで、教育相談(特総センター)の申請をさりげなく促されました。
申請するかどうか悩むのに疲れたので、事務的にササッと作成して担任の先生へ申請を依頼しました。
なんだか宝くじの当選を待つような気持ちで心境は複雑ですね。
焦らず教育相談の日を待ちたいと思います。